時代と共に移り変わった結果

従来の日本企業の職場環境は年功序列制や終身雇用制と言ったものが主流で、仕事をする上でも人間関係を第一に考える傾向にありました。そのため、社員同志のコミュニケーションを図る事を目指し、年1回社員旅行に行って親交を深め仕事をやりやすくしていたのです。しかし、昨今になって欧米的な働き方を取り入れる企業が増えてきました。その働き方は実力主義をベースにしたもので、個々のスキルや能力を重視するために人間関係に重きを置く事はほとんどありません。
同僚や先輩、部下でさえパートナーと言う存在よりも競争相手と考えて働いている人も多くなっているのです。結果、職場環境は殺伐としたものとなり、暴言を吐くような人も現れてメンタル的にプレッシャーを感じながら働く人が多くなっています。最近では、ストレスや精神的な不調を訴える社員が増えてきている傾向があるようです。また、うつ病になったり長期的に欠勤すると言った状況も顕著になってきており、政府も一定の条件の企業に対してはメンタルヘルスチェックを義務化しています。
このようなメンタル面の不調は知らないうちに進行している事が多く、周囲の人も気付きにくいのが特徴です。仕事が思うようにはかどらないとか、朝起きるのが辛いなどと言った変調にも自分自身が気付かず、気付いた時にはうつ状態になっている事が多いのです。このような事態にならないように定期的にチェックを行う事で、早い段階での治療を目指しています。また、そのような結果が出てきた場合には、企業自体が職場環境を見直すきっかけにもなるでしょう。